読者の皆さんも同じような悩みを抱えていませんか?
「今日もエクセルへデータを入力するだけで、エンジニアらしい実務はナシ」
「肩書きはITエンジニアだけど、エンジニアとして実務経験を積めない」
これは、私自身がITエンジニアとして駆け出した頃の話しです
エンジニアが実務経験を積めない環境は確かに存在します。
私の場合、入社当時あったやる気はどんどん低下し、アルコール量だけが増えていきました。
この記事でははじめに、ITエンジニアの実務経験を積めない業務について、私の経験談を交えて解説します。
本記事を最後まで読むことで、実務経験を積むために必要な考えと行動を知ることができます。
その結果、エンジニアとして実務経験を積めるようになり、収入もアップできるでしょう。
ぜひ最後までお付き合いください。
ITエンジニアとして実務経験を積めない業務3選【経験談】
ここでは、ITエンジニアとしての実務経験になるとは思えない業務を、私の経験を交えて解説します。
- データ入力と物品管理
- マニュアルに沿った定常業務
- 電話取り次ぎ対応
実務経験を積めない環境があることを認識しましょう。
特に、私のように未経験で飛び込んだエンジニアのみなさんにお伝えしたい。
なぜなら、エンジニアにとって実務経験はとても大切だからです。
例えば、手を動かすことで、知識をアウトプットできます。
また、実務経験を積める環境は、エンジニアとしてあなたの視野を広げてくれます。
実務経験を積めない環境に困惑しないためにも、これからご紹介する3つの業務に携わっていないか、参考までにご覧ください。
1. データ入力と物品管理
単純なデータ入力や物品管理のみの業務はおすすめしません。
エンジニアとしての実務経験をほぼ積めないと思って間違いないです。
私の場合、未経験で入社して約2年間はこの業務でした
氏名や日付のデータをエクセルシートへ入力するのみでした。
エクセルなどの表計算ソフトで関数を使った計算式に触れたことはありません。
また、ワードなどの文書作成ソフトを使って、資料を作成したこともありません。
また、物品管理ではUSBを管理するだけ。
このような環境では、エンジニアに必要な実務経験は間違いなく積めないでしょう。
2. マニュアルに沿った定常業務
マニュアルに沿った定常業務だけでは、ITエンジニアの実務経験としては評価されにくいです。
定常業務は、手順書通りに進めることを求められ、自分で考えることを必要としません。
極端に言うと、「考えるのは悪」なんです
ここでは、24時間365日体制でシステム監視や定常業務をおこなう、いわゆるオペレーター業務に携わりました。
最初の印象としては、ようやくエンジニアに求められる実務経験を積める、そう思いました。
しかし、当時、私が携わった業務は主に次の通り。
・業務で必要なドキュメントは、書いてあることを順番に実施する手順書のみ
・パソコンのブラウザに表示されるボタンを手順書通りにクリック
・決められたコマンドラインを入力
ここでお伝えしたいことは、定常業務そのものを批判したいのではありません。
また、マニュアルそのものを軽視しているわけでもありません。
私と同じよな業務環境にいても、エンジニアとして実務経験を積めないんです。
3. 電話取り次ぎ対応
電話の取り次ぎが増えたからといって、エンジニアの実務経験にはならない(積めない)ですし、プラスにはなリません。
なぜなら、自身のエンジニアとしての職歴に、「電話取り次ぎスキルあり」なんて書かないからです。
私の業務経験上、電話対応そのものは不可欠です。
また、もっと前に電話対応をみっちりと叩き込まれていたので、基本的な応対は苦でありません。
ただ、このときは、私が所属していたチームの机に、突然電話機が追加されたんです。
おそらく、電話取り次ぎしたくなかったのなかな。。。
この頃の私は、客先常駐(SES)で、エンジニアとしての実務経験を積んでいました。
しかし、電話応対スキルは、エンジニアとしての実務経験からは程遠いです。
ますます、実務経験を積めないエンジニアになってしまいます。
ITエンジニアが実務経験を積めない原因は2つあります
ここでは、私自身を振り返り、5回以上の転職を経験からITエンジニアが実務経験を積めない原因を分析します。
- 「育つ」または「育てる」環境ではない
- やる気の低下
ここで解説する内容は、実務経験を積めない多くのITエンジニアにとって、現状を整理することにも役立ちます。
私の体験をもとにお伝えします
決して、ITエンジニアとして実務経験を積めないのは、自分のせいだと追い詰めないでくださいね。
ひとつずつ丁寧に解説しますので、最後までお読みください。
1. 「育つ」または「育てる」環境ではない
会社の考え方・方針に左右されます。
会社としては、売上や利益を出す必要があります。
例えば、入社まもなく、知識・経験ほぼゼロの状態で、新規案件の主担当になったりします。
会社の主力が別のプロジェクトでいない場合、無理やりアサイン
エンジニアに実務経験を積ませて質を上げるというよりも、売り上げを優先してたり、何も考えていない会社だったりすると、こういうことよくあります。
もちろん、前提として、エンジニア自ら学ぶ姿勢は必要です。
とはいえ、次から次へくる質問に答えられないことは、誰がみてもわかります。
そのため、毎日残業をして知識を深めたり、資料作成に追われ、疲弊してしまうわけです。
おそらく配属部署の売り上げやノルマ、会社間の関係構築を優先しているためと推測します。
このように、自ら学ぶ姿勢はあっても、個人ではどうにもならない環境があります。
2. やる気の低下
業務に対する自身のやる気低下です。
会社で働いていると、社会人1年目に比べて、会社のことを冷静にみることができます。
・いつまで経っても、エンジニアとして実務環境を積める環境に配属されない
・私のまわり、退職する人が多い
パンフレットでは紹介されない会社の中身が見えてくると、理想と現実の狭間に立ちます。
あれ、なんかこの会社違う、みたいな
その感覚、忘れないでくださいね。
私の場合、当時の職場の雰囲気などを理由に、やる気が低下していきました。
アルコール量が増える一方で、エンジニアっぽい会話は減っていくばかりでした。
自分を律し、目標に向かって進むことは大事です。
しかし、自身をコントロールしたくても、やる気が低下し続けることはあります。
ですので、変に自分を追い込みすぎないようにしましょう。
ITエンジニアが実務経験を積めない状況を打ち破る4つの解決策
ここでは、読者自身の現状を踏まえて、ITエンジニアとして実務経験を積むための解決策を4つ解説します。
4つの解決策は次の通りです。
- ITエンジニアになりたいと思ったきっかけを書き残す
- 考えをメモして残す
- 資格を取得する
- 転職活動をする
上から順番よく進めていくのもいいですし、途中から進めていくのも問題ありません。
読み終える頃には、転職を1つの選択肢として持てるようになります。
そして、エンジニアとして実務経験を積めない環境を変えましょう。
1. ITエンジニアになりたいと思ったきっかけを書き残す
少し時間をかけてでも、ITエンジニアになりたいと思った「きっかけ」を思い出してみてください。
振り返った時に、きっかけ(出発点)を思い出せると、路頭に迷うことが減ります。
例えば、こんな感じでオッケーです。
・機器を触るのが好きだから
・ITエンジニアって呼ばれたい
・裏方で支える仕事に就きたい
・給料を多くもらえそうだから
きっかけ(出発点)を確認しておくと、進みたい方向を適宜修正できるようになります。
読者自身が描くITエンジニア像へ近づくためにも、この「きっかけ」は大切な役割を果たします。
このとき、ITエンジニアである必要があるのか、一緒に再確認してみましょう。
ITエンジニアとして実務経験を積みたい理由を棚卸ししよう
私の場合、きっかけは2つありました。
この時、知識はもちろんゼロです。
でも、この2つのきっかけをもとに、ネットワークエンジニアとして就職して、今も継続中です。
思い出した結果、ITエンジニアである必要がないなら、それでもいいと思います。
ITエンジニアになりたいと思った「きっかけ」を思い出して、書き残してみてください。
2. 考えをメモして残す
考えを記録する習慣をつけましょう。
ITエンジニアは、実務経験として文書作成も求められる職種です。
エンジニアは設定して終わりではないんです
私自身の経験で言うと、要件定義や設計書では、考えを文書として残しています。
例えば、「なぜ?」に対する理由を載せている文書は、システム運用中のメンテナンスにおいても重宝されます。
・なぜ、この設定値にしたのか?
・なぜ、この機能を使うのか?
また、「考えをメモすること」は、必ずしも職場(業務)である必要はないです。
実務経験を積めていないとしても、問題ありません。
日常生活において、「考えをメモする」場面を1つでも多く取り入れてみるだけでも変わります。
たとえば、読者は英会話学習を検討しているとします。
まず『目的(どうなりたいか?)』です。
- 海外の旅行先で、英語を使って現地の人と会話したい
次に、学ぼうと思った『理由や背景』があります。
- これまで学んできた英語だけでは、テレビで流れるニュースを理解できない
- これからは多くの観光客が日本を訪問することが予想され、英会話の必要性を感じる
さらに、英会話学習をすすめていく上で、読者にとっての『方針や考え』をメモします。
- 独学では不安なため、英会話サービスを利用する
- ネイティブ以外の講師とも会話できる英会話サービスを探す
このように、読者自身の考えを1つずつ並べていきます。
小さな積み重ねですが、1つ1つの「考え」をメモして残すことをおすすめします。
3. 資格を取得する
知識も経験もゼロなら、まずは資格取得からスタートしましょう。
ITエンジニアの世界(メーカー、代理店、SES事業者)は、転職が多い業界です。
私の場合、ITエンジニアとして実務経験を積めない状態から抜け出すために、資格を取得してきました。
結果、自身のやりたかったネットワークエンジニアとしてステップアップでき、実務経験も積むことができました。
段階的に給料もアップできたよ
ただ、注意点としては、資格取得が全てはありません。
また、資格で求められる知識と、現場で求められる知識が、全て等しいなんてことはありません。
でも、資格で得られた知識を、次に活かす想いがあれば、その想いを拾ってくれる人が現れるでしょう。
私の場合がそうでした。
まずは、資格を取得して、実務経験を積める環境へチャレンジしてみましょう。
4. 転職活動をする
これまでとは異なる環境で心機一転、理想のITエンジニア像へ着実にステップアップしましょう。
同じ職場では、失ったやる気を取り戻すのに時間がかかります。
新しい環境には、新しい発見があります。
次の職場でやりたいことを思い浮かべてみましょう
ただ、1点だけ注意してほしいことがあります。
新しい職場が決まる前に、今の職場を退職しないでくださいね。
ITエンジニアとして実務経験を積めない職場から、1日でも早く離れたい気持ちもわかります。
自身を追い込むためにとか、そんな考えはおすすめしません。
なぜなら、転職活動は、想像以上に時間がかかります。
わかりやすく言うと、お金がどんどんなくなります。
そうならないためにも、次のことを頭に入れておきましょう。
基本は、この繰り返しです。
- 現在の職場で経験した案件やスキルを棚卸し
- 転職サイトへ登録(複数の転職サイトへ登録)
- 棚卸しした内容を履歴書や職務経歴書に反映
- 気になる求人情報をチェック、書類選考に応募
- 返事を待つ
- 面接日程を調整する
- 面接
- 結果を待つ(並行して別の求人情報をチェック)
- 求人によっては、2次面接、3次面接が続く
- 諸条件を確認・交渉
- 内定
私の経験上、転職活動は最低3ヶ月、必要だと思います。
ですので、焦らず、追い込み過ぎず、転職活動しましょう。
そして、新しい職場で、エンジニアとして実務経験を積んで、なりたいエンジニア像を実現させましょう。
この記事のまとめ
この記事では、ITエンジニアが実務経験を積めない状況を変えるために必要なことを、3つに分けて解説しました。
まず、ITエンジニアとして実務経験を積めない業務3点を挙げました。
- データ入力と物品管理
- マニュアルに沿った定常業務
- 電話取り次ぎ対応
それから、2つ目。
ITエンジニアでいながら、実務経験を積めない2つの原因を紹介しましたね。
- 「育つ」または「育てる」環境ではない
- やる気の低下
そして、3つ目。
ITエンジニアとして、実務経験を積むための解決策4点を解説しました。
- ITエンジニアになりたいと思ったきっかけを書き残す
- 考えをメモして残す
- 資格を取得する
- 転職活動をする
ITエンジニアは実務経験を積んでこそ、スタートラインに立てると思っています。
実務経験を積むことで、勘所を押さえられるようになり、トラブルシューティング力が身に付きます。
その積み重ねが、ITエンジニアとしての質を向上させ、顧客より喜ばれるようになります。
ITエンジニアですと胸を張って歩くために、まずは実務経験を積む環境を見つけましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。